今夜も眠れない
僕は馬鹿だった。
こんなことなら彼女を無理にでも奪っておくのだった。
その隙はあったのに。
彼女は頑固だ。
表面上はすぐに折れるが、その実意思は曲げてない。
その主体的なところが魅力であり、また弱点でもある。
写真家の夢はどうなるか分からないが、彼女の周りには、これからも男が大勢群がるだろう。
彼女は自然科学系が好きだから、理系の男を選ぶかもしれない。
幸せな、僕とは別な男との幸せを夢見る彼女。
想像すると胸を塞がれた。
嫉妬するより幸せを願うべきだろう。
分かっていながら苦悩は続く。
まず夜が眠れない。
眠りに落ちるその瞬間、まるで悪魔に手を引きずれるように息の根が止まる。
やっとクスリの力を借りて寝つけても夜中の2時過ぎには目が覚める。
悪魔に揺り起こされるかのように。
それから明け方まで考える。
彼女は今頃どうしているのだろう?「とにかく眠れない」
熟睡できない夜がもう幾夜続いているだろう?。
そのくせ、早く独りになりたかった。
独りになって、彼女のことだけ考えたかった。
あり得たかもしれない、彼女との生活。
喧嘩さえ眩しいものに映った。
僕と彼女は休日スーパーで鍋のネギを買いに行くのだ。
あるいは本当に写真家となって、戦場を駆け巡る彼女が、使命感に燃えた彼女が、無事帰還した安堵と喜びを語るのかもしれない。
眠ろう、とにかく眠らねば。
けれど僕は昼寝すらできなくなった。
目をつぶり、うとうとし始めた途端、例の悪魔に揺り起こされる。
そしてここに奇妙な問題が発生した。
僕がその悪魔を「愛し始めている」ということだ。
まだまだ本気度が足りない友人
私自身は割と早くに結婚した方なのですが、最近友人が立て続けに結婚し、今では高校のクラスメイトはほとんどが既婚者になってしまいました。
一番仲の良かった友人はまだ独身で、会う度に出会いが無いと相談されるのですが、私は職場恋愛で結婚したので、どこに行けば出会いがあるかなんてわかりません。
職場にはいい人はいないの?聞いてはみたのですが、職場の男性は皆既婚者なので、職場で見つけるのは不可能と言われてしまいました。
かといって紹介できるような人もいないので、後は婚活パーティみたいなのに出るしかないよと提案しているのですが、結婚相談所とか、パーティは行きたくないのだとか。
きっといよいよ本気になった時にはアドバイスしなくてもパーティに行くだろうと思って、今のところは何を相談されても右から左に聞き流しています。
結局、不安が先立って動けないだけなんで、何事も頭で考えて完結するタイプなのかなと思います。
当って砕けろ、という無責任な言い方も出来るのですが、交友関係にひびが入っても仕方がないのでフェードアウトのかたちをとりました。
多分、また違う人に相談だけして、何も動いたりはしていないと思います。
婚活パーティに偏見を持っているようだったので、頭でっかちな性分なのかもしれないですね。
男性の場合は、疑似恋愛みたいな場所があるんですけどね。