卒業シーズンは節目の季節

3月は卒業シーズンだ。
共学でなかった私は、学ランの第二ボタンをもらうという行為に憧れを抱いていた。
今でもそういう習慣はあるのだろうか。
もう廃れてしまったであろうか。
断言しよう、あれは残していくべき文化だ。

さて、卒業というのは別れの季節だ。
卒業式を控えると、今まで伝えられなかった思いを伝えるかどうか悩んでいる学生君達がたくさんいることであろう。
早く言わないともう会えなくなっちゃうよ、なんて友達に言われたりなんかして、ああ青春だ、ととうにその時代を過ぎた自分には胸に刺さるものがある。
この思いが学生に伝わるとは思えないが、絶対に3月中に思いは伝えたほうがいい。
3月というのは別れの季節だが、節目の季節と言い換えることが出来る。
いったん社会に出てしまうと、そもそも節目というものがあまりない。
あったとしても、年度末という印象だとか、新人が入ってくるな、とかそういった程度のもので、自分自身が新しい世界に飛び込んでいくというようなエネルギッシュなものではない。
だから、節目というのは大切にしなくてはいけない。
大抵の場合、卒業式近辺で行われる告白というものはだめでもともと感が強い。
とりあえず後悔しないために言っておく。
だから成功するか否かよりも気持ちを伝えることに重きが置かれる。
そして何よりよいところは、もしここで失敗しても、数日待てば新しい環境に移れるということだ。
新しい環境になれば、そんな煩雑なことを忘れてしまうくらい日々忙しくなる。
だから失恋の痛手も自動的に軽くなろうというものだ。
だから、今こそ気持ちを伝えるべきなのだ。
年月が経てば経つほど、失恋というのは恐ろしいものになる。
だからこの機会を逃してはいけないのだ、と見えない相手に伝えたい。