付き合うまでの過程が短すぎる海外ドラマ
海外のドラマ(欧米系)は、恋愛に対しておそろしくオープンである。
学生ドラマにしても、職場のドラマにしても、まあ恐ろしくあっという間に付き合ってしまう。
どんなにいままでいがみ合っていた相手でも、ちょっと見直すことがあったエピソードでは見つめあった上、大抵一晩共にして次の回からはもうラブラブである。
こんなことが実際にあるのか。
日本ではまずありえない。
日本人は結構詮索好きだから、いままでいがみあっていた二人が翌日仲良くなっていたら「なんでなんで」ということになる。
だから、周囲に疑問を抱かせないようにまず、今まで通りに、もしくはそれ以上に仲の悪い振りをする。
そして、みんなの前では絶対に下の名前で呼び合ったり、会う約束をとったりしないし、まず一緒にいるところを見られないよう極力距離をとるだろう。
けれどそれがわざとらしいと逆に違和感があるので、いかに自然に仲の悪い振りをするか、というのがミソである。
と、何だか仲の悪かった二人が付き合うことになったら、というケーススタディーのようになってしまったが、とにかく日本のドラマではありえない設定が多い。
それだけ個人主義でオープンということだろうが、恋愛に対する姿勢も国柄が出ていて面白い。
アジア系のドラマでは逆に、その関係を隠して愛を育む方がクローズアップされることが多い。
障害を乗り越えて二人が結ばれる(もしくは結ばれない悲恋)という過程を、必要以上に視聴者をハラハラさせながら進めていく。
どちらにせよ、それらのドラマが国を越えて人の心を掴むということは、形は違えど恋愛というものに対する感覚というのは大差ないということか。